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LGBT中学生の改革 トイレ、制服・・・授業超え議論

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2017年2月5日 配信
引用元:YOMIURI ONLINE

LGBT(性的少数者)について学んでいる中学校が愛媛県西条市にある。
企業や大学などでは取り組みが広がってきたが、中学での学習は全国でも異例だ。
生徒たちはどう感じているのだろうか。(秋山原)

西条市の市立丹原東中学校は、全校生徒約260人。校門から一歩出れば、田園が広がる。

昨年11月4日、同校を訪れると、生徒らが車いす用トイレの前に「思いやりトイレ」という新しいステッカーを貼っていた。

性別や障害の有無にかかわらず、誰でも使えるようにしたという。
生徒会長の黒光健太君(14)が説明してくれた。
「心は女性なのに体は男性の人もいるし、その逆もある。心の性と逆のトイレを使わなければならない苦痛を思って、何かできないかと考えました」

生徒から発案があり、6月の生徒総会で、男女別のトイレとは別に設置することを決めた。
反対意見は出なかったという。
個室の車いす用トイレを転用し、「心の性(性自認)」とは関係なく多くの生徒や先生が使っている。

総会では「男子は学ラン、女子はセーラー服」の制服の見直しも提案された。
現在、男女共通か選択制にする議論が、学校側との間で進められている。

同校がLGBT学習を始めたのは、文部科学省の人権教育研究校に指定された2014年度だ。
LGBTに関心を持っていた当時の校長がテーマに選んだ。

全学年で年約10コマの授業時間を充て、オリジナル教材を使った座学や、当事者の講演会などを行う。
講演会などを開く高校や中学は増えつつあるが、年間通じての学習となると、全国でもまれという。

受け身の授業だけではない。
地元住民との懇談会で発表したり、11月の文化祭で3年生がLGBTを取り上げた自作劇を披露したり。
昨年12月からは、生徒の提案で、生徒が小学校に出向いて説明する「出前授業」も新たに始めた。

嫌がっている子は見当たらず、記者(25)は圧倒されるばかりだ。
10年前の自分なら、こんなふうに受け入れることができただろうか。
中学生には早過ぎるのではないか。

そんな疑問を岸田英之校長(55)にぶつけると、正反対の答えが返ってきた。
「性自認や性的指向は、小中学生までに形成される場合が多い。性への先入観が少ないうちの方が、受け入れも早いんです」

3年生の女子生徒(14)にも聞いてみた。

入学当初はLGBTの意味も知らなかったが、日本人男性でゲイのエディさん(46)の話を授業で聴いた。
第一印象は「普通の人やなあ」。
でも、中高生時代に「ホモなんか」とからかわれ、その後も誰にも言えず思い悩んできた経験を知り、心を動かされたという。
「普通の人が普通に生きられないのは、おかしいって思ったんです」

記者も2か月間、間近で見ていて、「自分も同じように学んでいたら見方が変わっていたかも」という気になっていった。

周りの大人はどんなふうに見ているのだろう。

岸田校長によると、保護者から反対は受けたことがないという。
この女子生徒の母親(46)も多様な人権を学ぶのは大歓迎だ。
ただ、「もしわが子が、と想像すると、周りの目も気になるし……」と戸惑いもある。

生徒との懇談会に参加した地元住民の会社員大西亮輔さん(41)は「この子らが大人になる頃には、世の中はもっと変わってるんやろうか」と想像する。
一方で「どこか他人事として考えてしまう」とも。

世間の理解が十分とはいえない中、生徒たちが卒業後もずっと今の熱意を保つことができるかどうかは、まだわからない。

ただ同校では、LGBTだと友人にカミングアウトした生徒が、すでに数人いるという。エディさんは記者に明かした。
「打ち明けられる友達や先生が自分にもいたら、人生変わっていたかもな、と思います。一人きりでつらい思いをしなくてもいい環境は、とてもうらやましいですね」

■クラスに1~2人の試算も

LGBTはレズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)の英語の頭文字を並べた総称。

日高庸晴・宝塚大教授(社会疫学)によると、海外での複数の研究では、人口の3~5%とされる。
クラスだと1~2人はいる計算だ。
悩みや不安を抱えているケースが多いとして、文部科学省は2015年春、性的少数者の子へのきめ細かな対応を求める通知を全国の小中学・高校に出した。

社会でもLGBTに関する研修や制度を設ける企業が増えつつある。
厚生労働省は今年1月、全ての事業主に義務づけたセクハラ防止策に関する指針を改め、LGBTも対象に含めるとした。

素敵な取り組みですね。
みんなで考えたマークも、みんなの思いやりの詰まったマークになっていますね。
私の中学生時代を振り返ると、自分のことなのに「何でなんだろう」と理解できず、自分を肯定してあげられず、肯定してくれる大人もおらず、周囲と全くうまくいかなかったことしか思い出せませんが・・・。
周囲の「あなたを理解しようとしているよ」という気持ちがあるだけで、救われる心がたくさんあるはずです。

当事者の方の出前授業で考え方が変わった人たちが増えたことで、セクシャルマイノリティ(LGBT)の方を取り巻く環境が広がりをみせていってくれるはずです。

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