LGBT

学校でLGBTについて学んだ子どもたちの居場所はどこへ?

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2017年3月29日 12時43分 配信
引用元:ハフィントンポスト

ここ最近、LGBT当事者の居場所作りが急務になっていると感じる。
つい先日も、新たな全国調査によって「LGBT当事者の生きづらさ」が明らかになった。

職場・学校での差別的な発言、7割が経験。LGBT当事者の”生きづらさ”が明らかに

こういった問題は、私が昨年10月から主催している名古屋あおぞら部を作ろうと思ったきっかけの一つでもある。
しかし活動を始めて半年が過ぎ、自分が思っていた以上に「LGBT当事者の居場所」や「LGBTを知りたい人の居場所」作りが急務であることが分かった。

名古屋あおぞら部に参加してくれている高校生や大学生の中には、自身をLGBT当事者と自認している人が多くいる。

その一方で、「自分がLGBT当事者かどうかよくわからない」という人や「LGBT当事者を友人や家族に持つ」というLGBT当事者ではないと自認している人もいる。
みんなが名古屋あおぞら部に参加し始めたきっかけは、実には様々だ。

「以前別のLGBTイベントで主催者(筆者)と知り合っていたから参加した!」と言ってくださる方もいらっしゃるが、それは少数である。

参加者の多くが、SNSやこのHuffpostでのブログを目にしてイベントを知り、「人生で初めて”LGBT当事者がいる”イベントに参加した!」という人たちである。
学校でLGBTなど性的少数者(セクシュアルマイノリティ)に関する特別授業を受けて初めてLGBTに興味を持った人、テレビや新聞などの報道でLGBTを初めて知った人、大学の倫理や人権の授業でLGBTについて初めて知った人、家族や友人など身近な人にLGBT当事者であることをカミングアウトされた人、などなど。

これまで何となくモヤモヤしていた気持ちがLGBTという言葉を知ることで、そのモヤモヤが初めて自分の中で明確化され、「実際にLGBT当事者の人と出会って話してみたい!」と思って、名古屋あおぞら部に来た、という話をしてくれた参加者もいる。

最近では子どもたちが学校で使う教科書に、LGBTなど多様な性について表記するよう求める運動もあるという。
各学校や市町村ごとに対する「LGBT授業」を出張で行う活動グループやNPO団体なども増えてきていると聞く。
もちろん、このようにLGBTなど多様な性について教育現場で扱われることは大変素晴らしいことだ。
「LGBT」や「多様な性」という言葉や概念を知ることで、モヤモヤが明確になって心が楽になる生徒も多くいると思う。

私も高校生までの間に一度でもいいから学校で「LGBTに肯定的な発言」を聞く経験ができていたら、と思うことが今でもある。
学校の中で同級生や教員たちから「LGBTに否定的な発言」、例えば男子生徒が2人で仲良く遊んでいたら「ホモかよ~!キモい!」と言って笑うこと、を日常的に何度も何度も見聞きしたことは、今でも私の心には傷として残っている。
こういった経験を気軽に話せる場、というものがLGBT当事者にとって必要であると考えている。
「辛い」と感じた経験を「辛い」と発言できないと、苦しみが倍増していくだけだ。

また一方では、友人や家族にカミングアウトをされた人の居場所作りも大切である。
カミングアウトされたことを相手の承諾を得ずに周りに知らせてしまうと、アウティングになってしまう。
しかし、カミングアウトされた経験が初めてでどのように接して良いかわからない。
このような悩みを抱えている人も何人も出会った。
カミングアウトする側も、カミングアウトされる側も、たくさん悩んでいる。
私はこういった経験から、名古屋あおぞら部では参加者を「自分をLGBT当事者だと自認する人」に限定せずに活動を行ってきた。

以前の記事でも紹介したNSM=も、大人だけではなく学生のLGBT当事者やその友人・家族が昼間に来やすい場が必要だという考えから、NSM=お茶会というイベントを開催している。

―――昨年からNSM=お茶会というイベントを始めたそうですが、どういった目的のイベントでしょうか?

唯「大人だけではなく、学生のLGBT当事者やその友人・家族が昼間に来やすい場が必要だと思ったので作りました。駅近くのカフェなどを借りて実施しています。自分が高校生や大学生の時は、LGBT当事者の集まりは夜のクラブイベントやバーとかしかなくて気軽に行ける場所がなかったので、その経験を活かして考えました。」

いづみ「今後はもっと地方でも開催していきたいです。これまでは名古屋市内で開催していたけれど、高校生にとっては一人で都市まで出て行くことにハードルがあるから出来るだけ地方にも回っていこう!と計画しています。」

学校でLGBTなど多様な性について知る機会が増えるのは、大変素晴らしいし、もっとこういった機会が増えていければと思う。

ただその一方で、アフターフォローとしての居場所作りも必要だと考える。
それは、LGBTについて興味を持った人が学ぶための場、というよりも、「自分がLGBT当事者かもと思い始めた人が気軽に相談できる場」と「LGBT当事者であることを身近な人からカミングアウトされた人が一人で抱え込まないでいるための場」であるべきだと考える。
私が開催している名古屋あおぞら部にも、「LGBT当事者であることを友人にカミングアウトされた」ことをきっかけに来てくれている方もいるし、「家族にカミングアウトされた」という方からの相談も受けたことがある。
自分がLGBT当事者であると自認したとき、周りの人からカミングアウトされたとき、そんなときに駆け込み寺となるような場所(施設やサークルなど)が、今後も各地に増えていけばと思う。
また同時に、近い将来には各自治体がそういった活動を支援していくべきだと考えている。

いざ当事者であると気づいたときに、相談できる場所、共感してくれる人が近くにいないとどうしてもつらいと思ってしまいます。

そのためにも各都道府県だけでなく、市区町村でそういった場所が1つでもあればいいですね。

こういったニュースをキッカケに色んな方が立ち上がって頂ければ嬉しく思います。

 

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