LGBT

誰もが使いやすいトイレって~性の多様性から考える~

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2017年4月17日 10時50分 配信
引用元:琉球新報

違和感ない? 快適?

トイレを使うときに、周囲の視線が気になったり気まずさを感じたりしたことがありますか?
住宅設備メーカーLIXILなどの調査によると、性同一性障害などトランスシェンダーの多くがトイレ利用に困難を感じ、排せつ障害など健康を害しているケースもあるという。
琉球新報と那覇市(なは女性センター)は3月31日、当事者らによる座談会「誰もが使いやすいトイレって? 性の多様性から考える」を開いた。
たかがトイレ、と思う人がいるかもしれないが、当事者の声に耳を傾け、一緒に考えてみませんか。

座談会参加者はまーちゃんさん、りょうぽんさん、あーちゃんさん、まぁ君さん、ミーさん(いずれもニックネーム)。
進行は琉球大学大学院法務研究科教授の矢野恵美さん。
琉球新報記者も同席した。

 

気になる周囲の反応

矢野:
自己紹介も含め、トイレを使う際の違和感などを教えてほしい。

りょうぽん:
僕はゲイ当事者で、自分自身が困った経験はほぼない。
でもゲイの中にも困っている人はいると聞いたことがある。
例えばカミングアウトしている場合、相手に意識されちゃうんじゃないかって気にするとか。

まーちゃん:
私のセクシャリティーはXジェンダー。
昔から男や女という性に縛られたくないという思いがあり、「彼」や「彼女」ではなく「あなた」という呼ばれ方がしっくりくる。
どういうポジションで生きていくのかという悩みはある。
トイレ問題に関してはTシャツにジーンズといった男性っぽい見た目のときは意識して男性用に入るけど、違和感はある。
逆にこういう格好(女性の服装)で女子用に入っても「すぐに出なきゃ」という気持ちになる。
トイレにゆっくり行けたことはない。

まぁ君:
僕は宮古島出身のFTM。
島で知れ渡るのが怖いというのもあって学生時代は女子トイレに入っていた。
高校時代は体育館裏にあった個室トイレをよく利用していた。
高校を卒業して宮古島から本島に出てきた。
最初に男子トイレに入るチャレンジを何度かしたけど、当時は「ボーイッシュな女の子」という感じだったので、「お前、間違ってないか」と見られる感じがあった。
だからって女子用にいくと年配の方に「こっちじゃないでしょう」と注意されて。
それが続くと自信がなくなった。
今はホルモン治療もして社会的にも男性として生きているので迷わず男子トイレ。
だけど、立って用を足せない。
個室に入るしかないが男子トイレの個室は数が少なくて不便な思いはしている。

あーちゃん:
私もXジェンダー。
男性か女性かと言われても、どちらにもフィット感はない。
トイレは自分にとって一番緊張する場所。
みんなよく「リラックスできる場所」と言うけど、そう思えたことはない。
できるだけ早く済ませて速やかに立ち去りたい。
友達と外出する際も困る。特に泊まりのとき。
民宿など男性用と女性用しかない場合、どちらを使っていいか分からないし、状況によっては旅行に行くのをやめることもある。

 

払しょくしたい“罪悪感”

ミー:
性同一性障害(GID)当事者でMTF。
子どもの頃はずっと我慢して、朝学校に着いてから下校まで1度も行かないこともあった。
トイレは男子用でも女子用でも「罪悪感」がある。
男子用に入ると「自分は女なのに」という思い。
でも他の人から見るとパス度が低いので、私が女子用に入るのをよく思わない人もいる。
多目的トイレを使うようにしているけど、警備員などから「こちらは障害者トイレなので一般の方は使用しないでください」と言われることもある。

最近、教育現場の研修などに呼ばれて話をする機会が多い。
男子生徒が女子用、女子生徒が男子用を使うためには周囲の子たちへの配慮も必要だし、教職員用トイレを使うにしても(前段階として当事者が)カミングアウトしないといけない。
私は学生時代にそんな話ができる環境じゃなかったので、いま伝えたいことはたくさんある。

まーちゃん:
個室にいるときに、誰かトイレに入ってきた音が聞こえたら出ることができない。
申し訳ないという感覚になってしまう。
男子トイレで用を足している人の横を「ごめんなさいごめんなさい」って言いながら出たこともある。
地元の嘉手納から北谷へ遊びに行ったのにトイレのために自宅へ戻ったこともあるし、トイレを探すだけでコンビニを5、6軒回ったこともある。

いま、トイレを巡るいろんな状況が変わってきている。
私たちのような存在は広く知られるようになってきたと思うけど、個々の問題として真摯(しんし)に向き合えるストレート(異性愛者)やアライ(性的少数者を支援する人)の方々が増えれば、もっと踏み込んだ信頼関係ができると思う。
普通に、何事も意識せずにトイレに入りたい。

あーちゃん:
(多目的トイレなどの)「だれでもトイレ」を使うときも罪悪感はある。
人にどう見られて困るかではなく、自分の中の罪悪感。
基本的に障害者用という認識があり、自分が使っている間に誰かを待たせてしまったらどうしようと思う。

矢野:
「罪悪感」はキーワードだと思う。
用を足すだけのことに罪悪感を持つ必要はないのに、そういう人が実際にいる。
これは今のトイレに問題があり、考え方を変える必要があるということだと思う。

トイレの問題はLGBT・セクシュアルマイノリティ当事者からしたら大きな問題ということをもっと伝える必要がありますね。

とは言いつつもではどうすればよいのか、だれでもトイレを作るための費用は?などなど、問題点は山積みです。

当事者だけでなく、ストレートの方への理解を早急に進めないといけないですね。

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