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「LGBT」対応 大手企業の4割 経団連調査

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2017年5月15日 16時16分 配信
引用元:NHK NEWS WEB

経団連は、性別を問わないトイレを職場に設置するなど、「LGBT」と呼ばれる性的マイノリティーの人たちが働きやすくするための取り組みを行っている大手企業は、全体のおよそ4割に上るという調査結果を発表しました。
経団連はことし3月、会員企業を対象に「LGBT」の人たちへの対応を尋ねる初めての調査を行い、全体の15%に当たる233社から回答を得ました。

それによりますと、何らかの取り組みを「実施している」と答えた企業は42.1%に上りました。
また、「検討中」という企業が34.3%だった一方、「予定なし」と答えた企業も23.2%に上りました。

対応を「実施している」、または「検討中」と答えた企業に取り組みの内容を複数回答で尋ねたところ、LGBTへの理解を深める「社内セミナーなどの開催」が91.8%と最も多く、次いで「相談窓口の設置」が82.8%、「性別を問わないトイレなど職場環境の整備」が52.2%、結婚休暇や配偶者手当を同性のパートナーにも認めるなどの「人事制度の改定」が32.8%でした。

調査の結果について、経団連は「回答率は15%で、実際には企業の対応をより促していく必要があると感じている。グローバル化が進む中、多様な人材の受け入れは、優秀な人材を確保したり成長性を高めたりするための大きな課題となっていて、職場環境や制度の整備を広く呼びかけていきたい」としています。

◆企業の対応広がる

企業の間では、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの人たちが働きやすい環境を整備しようという動きが広がっています。

このうち、大手化粧品メーカーの「資生堂」は、すでに6年前、グループの企業理念に、性的指向による差別やパワーハラスメントなどを行わないことを明記し、LGBTの人たちを差別しない姿勢を明確に打ち出しています。
ことし1月には人事制度を変更して、同性婚のカップルにも結婚祝い金を支給するとともに、介護休暇や慶弔休暇を取得できるようにしました。
また、東京・港区のオフィスでは、すべての階にある多目的トイレに、性別に関係なく誰でも使えることを示す新しいマークを取りつけました。
さらに、すべての社員が受講する人権に関する研修で、LGBTの人たちへの理解を深める内容の研修も行っているということです。
人事部の春日裕勝マネージャーは「欧米やアジアを中心にLGBTの人たちを支援する動きが大きな流れとなっている。すべての社員にありのままで力を発揮してもらいたい」と話しています。

このほか日本の企業では、大手電機メーカーの「パナソニック」や「ソニー」、それに証券大手の「野村ホールディングス」が、同性のパートナーも結婚に相当する関係として認めるなど、制度を見直す動きが相次いでいます。

オリンピック憲章では、性的指向による差別が禁止されているため、日本企業の間では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、LGBTの人たちが働きやすい環境を整備しようという動きが、さらに加速しそうです。

◆専門家「会社全体で理解を促進が重要」

LGBTに関する企業向けの研修や市場調査などを行っている「LGBT総合研究所」の森永貴彦代表は「企業のグローバル化に伴って社員や顧客、株主も多様化し、LGBTへの対応は企業の社会的責任としての課題となっている」と話しています。

また、日本企業の間で対応が広がり始めた背景として、森永さんは「オリンピック憲章で、性的指向による差別の禁止が掲げられており、差別をしていると見なされた企業は物品やサービスの調達を行う対象から外されることが大きなきっかけになっている」と指摘しています。

日本企業の現状について、森永さんは「人事や管理職を中心に、研修に取り組む企業は増えてきたが、現場の社員まで理解が浸透している企業は非常に少ない。
LGBTを身近な存在として会社全体で理解を促進することが重要だ」と話しています。

4割という数字はとても魅力的ではありますが、気をつけてください。

回答した件数は大手の233社ではあり、全国の中小企業はぜんぜん対応に追い付いていないことが現状です。

しかしながら、徐々にLGBT・セクシュアルマイノリティへの対応は伸びていっています。

大手企業から中小企業へ声をかけるなどして対応を広げていってもいいかもしれませんね。

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