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小学生記者が見たLGBT――11歳の息子が、東京レインボープライドを取材した

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2017年5月22日 10時28分 配信
引用元:HUFFPOST

小学生である自分の子供に、LGBTをどのように伝えればいいのか――この数年、私が抱えてきた課題だ。

子供たちはLGBTという言葉は耳にしているし、私がLGBTに関する記事を出していることも知っている。
でも、それが何なのかはわからない。

私の拙い言葉で説明を重ねるよりも、現場を体感してもらったほうが理解が深まるはず。
そこで子供に「小学生記者」になってもらい、セクシュアル・マイノリティの祭典「東京レインボープライド」を取材してもらおうと考えた。

現場取材の前に、LGBTとはどんなものかを当事者にインタビューした。
ハフポストブロガーの松岡宗嗣さんに、子供自身が考えた質問をぶつけた。
松岡さんが丁寧に、真摯に答えていただいたおかげで、「普通は異性が好きじゃない?」と思う子供たちの世界に、「普通ってなんだろう?」という新しい視点が加わった。

東京レインボープライドのパレードを撮影し始めた子供は、やや緊張しながらカメラを構えた。
すると、笑顔にあふれ、おのおののメッセージを掲げる人たちがこちらに手を振ってくる。
子供のカメラマンが珍しいこともあり、みんな「かわいい」などと口にしながらこちらに笑顔を向けてくれた。
子供はそれが嬉しかったようで、興奮気味にシャッターを押し続けた。

どうやら子供はシュプレヒコールを上げながらデモ行進をするのかと思っていたようで、予想以上の明るさ、楽しさにどんどんと引き込まれているようだった。

中でも印象的だったのは、パレードに参加した子供たちが、ハイタッチをしようとこちらに近づいてきたことだ。
うちの子供も最初は戸惑いながら応えていたが、すぐに打ち解けて、「ヘーイ」と言いながら次々をハイタッチしていった。
パレードに参加している子供たちは、アライ(自分はLGBTじゃなくても彼らを応援し、味方でありたいという人たちのこと)もいれば、ひょっとしたら当事者もいるかもしれない。
子供たちは、容易に垣根を乗り越えられる。

パレードが終わり、代々木公園イベント広場に戻ってみると、多くのブースが立ち並び、人で溢れかえっていた。
子供は「すごい人だね」と驚きながら会場を練り歩く。

小学生記者として、会場にいる人たちに同じ質問を投げかけ、どんな答えが返ってくるか取材してみた。

子供が考えた質問は、「僕たち小学生は、LGBTをどのようなものと思っていればいいですか」というものだった。
取材に応じてくれた人たちは、小学生にもわかるよう、言葉を尽くして真摯に答えてくれた。

石川大我さん(豊島区議会議員)
自分の身近にいる人、自分のお友達なんだと思ってくれるとうれしいです。
自分も小学生や中学生だったときもあるし、幼稚園児であったときもあるし、自分の身近な人がLGBTの当事者である可能性もあるということを考えてくれると、もっとみんなが幸せになってくれるんじゃないかと思っています。
加藤大吉さん(大学院生)
学年によると思いますが、小学生の場合はからかいの対象にすることが多いから、「どんな人を好きになってもいいんだ」という意識を小学生のみんなにも持ってもらう。
そのためにLGBTがある、という認識です。
ヨシマンさん
難しい質問きたね…。
「個性」ってわかる?みんな育った環境とか違うでしょ?
そんな中でみんながみんな、「女の子は男の子が好き」だとか、「男の子は女の子と付き合うものだ」というわけじゃない。
男の子が男の子を好きになることもあるし、女の子が女の子を好きになることもある。
それぞれ同じ人間じゃないから。
そういうのを個性と言って、みんなと同じじゃなきゃいけないとは思わないで、「この人はこの人、あの人はあの人、自分は自分」と思えば。
僕は素直に「僕はゲイです。男性が好きな男性です」と言うことが全然恥ずかしくない。

「みんなが女のことを好きだから、僕は男のことが好きだって言えない」というのではなく、自分は自分だと、みんなが思えるようになるといいな。

トモカさん
すごく特別なものと思ってもらうことはありません。
私自身はLGBTではなく、アライっていう立場で、私の周りにLGBTと呼ばれる人はたくさんいます。
何か特別なものという意識があるかもしれませんが、私は普段一緒に暮らしている友達でしかないから、特別なものと思わなくていいと思います。
ソヨカさん
LGBTにかかわらず、一人一人がそれぞれ違うキャラクターを持っているので、LGBTを筆頭としてそれぞれ違うんだと、男だとか、女だとかといったことにとらわれないで一人一人のキャラクターを尊重するように見てほしいです。
それを学ぶきっかけがLGBTじゃないかなと思っています。
LGBTの中でもそれぞれキャラクターは違う。
そういった一人一人の違いを感じ取ってくれるといいですね。

子供は東京レインボープライドについて、以下のように「レポート」した。現場を体感し、確実に意識が変化したようだ。

ぼくが父の仕事に付きそってこのような催し物に行くのは初めてだった。
それだけでも緊張するが、今回は、ぼくの小学生記者としての取材がメインなので、氷のように固まりそうなほど、緊張した。

ぼくはこれまでLGBTのことを深く知ることもなく、誰かと一緒にLGBTの話題で話すことがなかった。

つまり、LGBTのことを何も知らなかったのである。

そんなぼくのために、父がイベントの前にLGBTの当事者である松岡宗嗣さんに質問できる場を設けてくれた。
おかげでLGBTがどのようなものなのか、良く知ることができた。

レインボープライドの当日、ついに来たかという不安と、どのような場所なんだろうという好奇心が入り混じった気持ちの中代々木公園に出掛けた。
着いてみるとたくさんの人がいた。何回目かである父も、今年は多いと感じた程だ。

行進が始まって写真を撮っていると、みんな明るい笑顔でピースをしてくれた。
ぼくは嬉しくてたくさんの写真を撮った。

このような笑顔を見ていると、ぼくも心が晴れ晴れとする。

行進が終わると、何人かの方にLGBTの存在について質問した。
みなさん真剣に答えてくれた。
父も「子供相手だからわかりやすく言ってくれたな」と言っていた。

ぼくもLGBTのみなさんを何か手伝ってみたいと思った。

小学生記者が東京レインボープライドを取材…とてもおもしろい試みです。

そしてこの感想、100点満点!

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