団体・コミュニティ

福岡の支援団体 設立5年、思春期に力

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2017年6月10日 14時25分 配信
引用元:毎日新聞

思春期の性的少数者(LGBT)への支援に力を入れてきた福岡市の市民団体「FRENS(フレンズ)」が、設立から5年を迎えた。
自身がLGBTであることは高校生になるころまでに気付くケースが多いが、相談の場は限られ一人で悩む若者が少なくない。
当事者同士の交流会や電話相談などで支えてきたフレンズの石崎杏理(あんり)代表(32)は、LGBTの子や若者がいつでも立ち寄れる場を作るという次の目標を掲げる。

僕は性同一性障害者です。悩んで悩んで親友にも打ち明けられませんでした」。
私は大学生です。ようやくできた仲の良い友達が性的マイノリティーに否定的な冗談を言うと悲しくなります」。
フレンズが5月20日に福岡市中央区の公園で開いた啓発イベントで、全国から寄せられたLGBT当事者と支援者のメッセージがボランティアによりマイクで読み上げられた。

イベントに参加した佐賀市の看護専門学校4年生、原亮(りょう)さん(21)も思春期に苦しんだ一人だ。
出生時の体と心の性が異なる「トランスジェンダー」で、中学高校時代は制服のセーラー服が嫌だった。
修学旅行では着替えや風呂で悩んだ。
それでも「差別されるかもしれない」と周囲には言えなかった。

転機は高校2年生の時に初めて参加したフレンズの交流会。
同じ悩みを抱える人たちの前では自分らしくいられた。
その後、学校の先生らにも打ち明けることができ、専門学校に進んでからは佐賀でLGBT当事者を支援する会を自ら主宰。
一人だったら今、自分が生きているかもわからない」と思春期に支援者や仲間に出会えた意義を振り返る。

支援団体「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」(東京)が2013年にLGBT当事者609人に実施した調査によると、約半数が小学6年~高校1年の間に自身がLGBTであるかもしれないと気付いたと回答。
一方で男子の5割、女子の3割が「誰にも言えなかった」と答え、全体の約7割がいじめや暴力を受けた経験があった。

12年5月に開設されたフレンズは、年齢に関係なく参加できる交流会を定期的に開いていたが、とりわけ思春期への支援が必要と考えるようになった。
昨年度からは10代から20代前半向けの交流会も毎月1回開き、毎週日曜日には24歳以下を対象にした電話相談を実施している。
近年、LGBTの認知度は高まってはきたが、子供の支援に重点的に取り組む団体はまだ珍しい。

原さんは「思春期の子供たちの生活は学校や塾が中心で、他のLGBT当事者や理解者と出会える機会は限られている」と指摘。
自身もトランスジェンダーの一人でもある石崎さんは「将来的には子供や若い当事者同士がいつでも交流できる場を開設したい」と話した。

【川上珠実】

FRENS
毎週日曜午後5~9時に電話(080・9062・2416)で24歳以下のLGBT当事者とその周囲の大人を対象に、相談を受け付けている。
名称は造語で、最初の「F」は福岡の頭文字。

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